味噌・糀

 木津醸造所の創業は明治24年。木津誠さんは、糀屋として5代目、味噌屋として3代目となる。「今でも昔ながらの、自然の温度管理に合わせた天然醸造を続けています」と木津さん。県内でも有数の豪雪地帯であり、猛暑、気温の変化が激しいといった過酷な条件の南魚沼市だが、それを生かし、自然に逆らわず、時間をかけて土地に合った味わいを醸し続けている。仕込みは春と秋の2回。仕上がりまでに約半年かかるという。春仕込んだ味噌は秋に樽から出し、袋詰めをする。これも手作業で行う。「仕込みは数人がかりでやりますが、味噌を出す作業は私ひとりなんですよ(笑)」。
 味噌の原料として欠かせない糀作りも手作業で行っている。昨年からこの糀を使った塩糀も手がけている。「糀のよさが見直されたことはいいことだと思っています」。天然醸造味噌で何度も漬けかえて手作りするみそ漬けも絶品だ。

味噌・糀

左上)ユキマツリの味噌は県内産にこだわって特注
右上)仕込み後、熟成。気温が上がると膨張するため石で重石をする
左下)へぎを使って手作業で糀を作る
右下)「昔ながらの味わいを守っていきたいですね」と木津さん

平成23年度農商工連携等による被災地等復興支援事業