美雪ます

 「魚沼美雪ます」は平成20年に南魚沼地域のブランド川魚としてデビューした。8軒の生産者と水産試験場が共同で、岩魚とニジマスを掛け合わせ、数年がかりで大型で色のよいマスを開発した。「色を出すのに苦労しました」と生産者である梅田養殖(魚沼市)の梅田利彦さんは振り返る。数年がかりで生まれた地元ブランドの川魚は「さっぱりとした脂と、火を入れても崩れないのが特長です」。デビュー後は地元の旅館や飲食店で南魚沼ブランドとして活用され、ユキマツリでも定番の食材としてさまざまな料理で供されている。
 秋から冬に採卵し、翌年の5,6月に孵化。この孵化させる段階が難しいという。梅田さんは「なぜか失敗はありません」と謙遜するが、それは絶えず研究を重ねる努力に支えられている。水源地が近く、池には毎分2.5tの井戸水が湧き出している。温度は通年11~12℃。この恵まれた環境のもと、500坪の池で安心、安全な飼料にこだわりニジマスと美雪ますを養殖している。環境と地元への愛情が生み出した新ブランドは、これから多くの人たちの手でゆるぎない地元食材へと成長していく。

美雪ます

左上)清冽な井戸水に恵まれた地で上質な川魚が育つ
右上)約2.5kgの見事な美雪マスを抱える梅田利彦さん
下)鮮やかなオレンジ色が美雪マスの特長

平成23年度農商工連携等による被災地等復興支援事業